2018年04月18日 更新
星海社新書 姦通裁判 ─18世紀トランシルヴァニアの村の世界─
2018年04月25日(発売日はお住まいの地域によって異なります。)
貴族夫人をめぐる愛憎劇から浮かび上がる、近世の村のかたち
一七六五年の夏。ヨーロッパの東のはずれ、トランシルヴァニア侯国のコザールヴァール村で、ある裁判の証人尋問が行われた。原告は領主の一人・イシュトヴァーン。そして被告は彼の妻・ユディト。罪状は「姦通」であった。のべ一〇〇人を超える証人の口から赤裸々に語られるのは、ユディトと間男・アーダームの堂々たる逢瀬、これまでの赤裸々な男性遍歴と子どもたちの出生にまつわる疑念、魔女と媚薬、そして繰り返される暴力……。ユディトは果たして、ただの淫蕩な女だったのか──? 東欧史研究のトップランナーが証言記録を縦横に読み解き、ユディトらを取り巻く近世ヨーロッパの村の暮らしを復元し、事件の深層に迫る。新たな近世史料学入門、ここに誕生!